Wordの変更履歴を消したつもりで送る前に|相手の画面には何が見えているか

Wordの変更履歴を消したつもりで送る前に|相手の画面には何が見えているか
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社外に出すWord文書から変更履歴を本当に消すには、[校閲]タブでの操作が2つと、[ファイル]からの操作が1つ要ります。

送る直前にやること(この順にやる)

  • 消えているか確かめたいだけ → 下の「送る前の最終確認」へ。[すべて削除]を押さなければ、何も消えません
  • これから消す → まずコピーを作って、下の3手をやります

まず[ファイル]→[名前を付けて保存]で、ファイル名に「送付用」などを足した別名のコピーを作ります。
下の3手は、保存して閉じたあとは元に戻せません。
以降の操作は、そのコピーのほうで行ってください。

  1. [校閲]タブ →[承諾]の下の▼ →[ドキュメント内のすべての変更を反映し、変更の記録を停止]
  2. [校閲]タブ →[削除]の下の▼ →[ドキュメント内のすべてのコメントを削除]
  3. [ファイル]→[情報]→[問題のチェック]→[ドキュメントの検査]→[検査]→ この下に書いた2つだけ[すべて削除]

3で[すべて削除]を押すのは[コメント、変更履歴、バージョン、および注釈]と[ドキュメントのプロパティと個人情報]の2つです。
[ヘッダー、フッター、透かし]は押さないでください。ページ番号・社名・ロゴが消えます。
出てきた項目を上から全部押す操作ではありません。

3手を終えたら、下の「送る前の最終確認」で消えたことを確かめます。

よく「消し方」として紹介される[校閲]タブの[変更内容の表示]→[変更履歴/コメントなし]は、何も消しません。
自分の画面から見えなくなるだけで、データはファイルの中に残ります。

この記事に出てくる言葉
  • 変更履歴 … 誰が・いつ・どこを直したかの記録。赤い取り消し線や下線で出ます
  • コメント … 文書の横に吹き出しで付ける連絡メモ。変更履歴とは別のデータです
  • [変更内容の表示] … [校閲]タブにある、変更履歴の見せ方を切り替えるメニュー
  • ドキュメントの検査 … 画面に出ていない情報(作成者名・会社名など)を探して削除する機能

表示を切り替えても、相手の画面には出ている

Microsoftの公式ページは、追跡された変更を削除するには承諾するか拒否する必要があり、
マークアップなしの表示は一時的に隠すだけで次に開けば再び表示される、と書いています。

[変更内容の表示]は文書に保存される設定ではなく、開いた人のWordが、その人の画面でどう見せるかを決めます。
自分の画面が真っ白でも、相手の画面が真っ白だとは限りません。

「消す」と呼ばれている操作は3つある

操作消えるもの残るもの
[変更内容の表示]を[変更履歴/コメントなし]にする何も消えない(自分の画面から見えなくなるだけ)変更履歴・コメント・作成者名
[承諾]/[元に戻す]で確定する変更履歴コメント・作成者名
[ドキュメントの検査]を実行する押した項目だけ消える(コメント・変更履歴・作成者名・会社名・保存履歴など)変更履歴を記録する機能(オンのまま残る)

1つ目で止まった人が、いちばん危ない状態のまま送ります。
本人の画面はきれいになっているので、確認したつもりになるからです。

3つ目だけでも変更履歴は消えます。
それでも1から順にするのは、検査が「直したあとの文」と「直す前の文」のどちらを残すかを選ばせてくれないことと、
記録する機能がオンのまま残って、次に1文字直せばまた履歴が作られることの2つが理由です。

[変更内容の表示]は[校閲]タブにあり、選択肢は4つです。
どれを選んでも、ファイルの中身は1文字も変わりません。

手順1|変更履歴を確定する

[校閲]タブの[変更箇所]グループにある[承諾]の下に、小さい▼が付いています。
文字ではなく、その▼を押して[ドキュメント内のすべての変更を反映し、変更の記録を停止]を選びます。
直した内容を採用したくないときは、隣の[元に戻す]の▼から[すべての変更を元に戻し、変更の記録を停止]です。
承諾すると直したあとの文、元に戻すと直す前の文が残ります。
社外に出す文書なら、ふつうは承諾のほうです。

同じ一覧に、似た名前が2つ並んでいます。
[ドキュメント内のすべての変更を反映]は記録機能がオンのまま残るので、1文字直すと新しい履歴が作られます。
[表示されたすべての変更を反映]は画面に出ている分だけが対象で、校閲者をしぼって表示していると、しぼった人の分しか反映されません。
社外に出す前は、どちらでもなく、[ドキュメント内のすべての変更を反映し、変更の記録を停止]を選んでください。

確かめ方は、[変更内容の表示]を[すべての変更履歴/コメント]に切り替えることです。
赤い取り消し線も下線も、行の左に出る赤い縦棒も1本も出なければ、変更履歴は消えています。
吹き出しのコメントはまだ残っていますが、手順1の失敗ではありません。手順2で消します。

手順2|コメントを削除する

承諾しても、吹き出しのコメントは消えません。
Microsoftの公式ページも、コメントは変更の記録機能の一部ではなくなったと書いています。

[校閲]タブの[コメントの削除]の下の▼を押し、[ドキュメント内のすべてのコメントを削除]を選びます。
同じ一覧の[表示されたすべてのコメントを削除]は画面に出ているものだけが対象なので、こちらは選ばないでください。

確かめ方は、[変更内容の表示]を[すべての変更履歴/コメント]にしたまま、上から下までスクロールすることです。
右側にも本文中にも吹き出しが1つも出なければ、コメントは消えています。
1つでも残っていたら、[削除]の▼をもう一度押して[ドキュメント内のすべてのコメントを削除]を選び直してください。

手順3|画面に見えない情報を消す

ここまでで本文に見えるものは消えましたが、ファイルには作成者名・会社名・保存履歴が残っています。
社内で回した文書をそのまま社外に出すと、直した人の名前がここに残ります。

この操作は、冒頭で作った送付用のコピーのほうで行ってください。
Microsoftの公式ページは、検査で削除したデータは復元できるとは限らないので、コピーで実行することを強く勧めています。

  1. [ファイル]→[情報]→[問題のチェック]→[ドキュメントの検査]
  2. 保存を促すダイアログが出たら[はい]
  3. 検査する項目にチェックが入った状態で[検査]を押す
  4. 結果の一覧で、この下に書いた2つの項目の[すべて削除]を押す

検査項目には[コメント、変更履歴、バージョン、および注釈][ドキュメントのプロパティと個人情報][ヘッダー、フッター、透かし][隠し文字]などが並びます。
それぞれに[すべて削除]が付いていますが、押すのは[コメント、変更履歴、バージョン、および注釈]と[ドキュメントのプロパティと個人情報]の2つだけです。
作成者名が入っているのは後者のほうです。

[ヘッダー、フッター、透かし]の[すべて削除]は押さないでください。
押すと、ページ番号・社名・ロゴのフッターやヘッダーが消えます。
検査で消したデータは復元できるとは限らないので、押したあとで戻すことは当てにできません。

4の[すべて削除]を押さずに閉じれば、あるかどうかを見るだけで終わります。

送る前の最終確認

3手を終えた人も、消したつもりで確かめたいだけの人も、ここを見ます。
開くのは、これから相手に送るファイルです。3手をやったなら送付用のコピー、確かめたいだけなら手元のファイルです。

送る前に見る2つ

1. 変更履歴・コメント・作成者名が残っていないか
[ファイル]→[情報]→[問題のチェック]→[ドキュメントの検査]→[検査]と進みます。
途中で保存を促す画面が出たら[はい]を押します。
文書を保存するだけで、この時点では何も削除されません。
削除されるのは、結果の画面で[すべて削除]を押したときだけです。

結果の一覧で見るのは、[コメント、変更履歴、バージョン、および注釈]と[ドキュメントのプロパティと個人情報]の2行です。
どちらにも項目が出なければ、残っていません。
項目が出ても、この画面の[すべて削除]は押さないでください。
確かめに来ただけなら、開いているのは元のファイルです。
押すと、その元のファイルから消えます。戻せるとは限りません。
この画面をいったん閉じて、下の「残っていたときにやること」へ進んでください。

2. 消しすぎていないか
3手をやった人だけ見ます。
上から下までスクロールして、ページ番号・ヘッダー・フッター・透かしが元のまま入っていることを見ます。
消えていたら、3手目の検査で[ヘッダー、フッター、透かし]の[すべて削除]も押しています。
元のファイルからコピーを作り直して3手をやり直し、今度は1に挙げた2つの行だけを押してください。

1に何も出なければ、送ってよい状態です。

残っていたときにやること

1で何か出たら、消す作業に入ります。その前にコピーを作ってください。
[ファイル]→[名前を付けて保存]で、ファイル名に「送付用」などを足した別名で保存します。
消す操作は、保存して閉じたあとは元に戻せません。
ここから先は、開いているファイルではなく、そのコピーのほうで行います。

[コメント、変更履歴、バージョン、および注釈]に項目が出たときは、変更履歴かコメントが残っています。
コピーを開いて、上の「手順1」と「手順2」を行ってください。

[ドキュメントのプロパティと個人情報]に項目が出たときは、作成者名などが残っています。
コピーを開いて同じ検査の画面まで進み、この行の[すべて削除]だけを押します。

消し終えたら、そのコピーで1をもう一度やります。
確かめたのは元のファイルで、消したのはコピーのほうだからです。

メールに添付するのは、いま確かめたファイルです。
コピーを作って消したなら、送るのはそのコピーで、元のファイルではありません。
下書きに元のファイルをもう添付しているなら、いったん外して添付し直してください。

PDFにすれば安心、ではない

PDFにすれば履歴は落ちる、と思われがちですが、そうならない設定があります。
[名前を付けて保存]で[ファイルの種類]に[PDF]を選ぶと出る[オプション]の中に、[変更とコメントの内容を含む文書]という項目があります。
変更履歴のある文書では、ここが既定で選ばれていることがあります。

履歴を残したままPDFにすると、赤字がそのままPDFに焼き付きます。
上の3手を先に済ませてからPDFにするのが確実です。

確認した範囲

  • 押す場所・項目名・ボタン名は、Windows版Wordの画面の話です。バージョンによって[変更履歴なし][オリジナル]など表記が違うことがあります
  • ドキュメントの検査で変更履歴を削除したとき、直したあとの文と直す前の文のどちらが残るかは分かっていません
  • どちらの文を残すかを自分で決めたいときは、手順1で承諾か元に戻すかを選んでから検査に進んでください

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