この記事に出てくる言葉
- フィルター … 見出しの▼を押して、条件に合う行だけを画面に出す機能
- 見出し行 … 「氏名」「担当」のように、列の名前が入っている行
- 範囲 … Excelが「ここからここまでが1つの表」と見ている四角い領域
- テーブル … 表をExcelに登録した状態。行を足すと範囲が自動で伸びる
結論:範囲を自分で選んでから、フィルターをかけ直す
表の中のセルを1つ選んだだけでフィルターを押すと、どこからどこまでが1つの表なのかをExcelが自分で決めます。
この「ここからここまで」が範囲です。
範囲が途中で止まっていると、そこから下の行には効きません。
範囲を自分で選んでからかけ直せば、いちばん下の行まで効きます。
今すぐやること
- [データ]タブの[フィルター]を押して、いま付いているフィルターを外します。見出しの▼が消え、絞り込みで隠れていた行が出てきます。
- 表のいちばん左上、見出しのセルをクリックします。
- Shift を押しながら、表のいちばん右下のセルをクリックします。表全体が選ばれます。
- もう一度[データ]タブの[フィルター]を押します。
見出しに▼が付き、いちばん下の行まで絞り込めれば直っています。
この4手順でデータは1文字も変わりません。
選び直したいときは、1番からやり直せます。
表が長くて右下までスクロールするのが大変なら、手順3のかわりに次の方法が使えます。
左上の見出しをクリックしたあと、Ctrl と Shift を押しながら End を押します。
シートの中で使われている右下の角まで、一度に広がります。
ただしこれは表の右下ではなく、シート全体の右下です。
表の下に別の表やメモがあると、そこまで一緒に選ばれます。
広がりすぎたら、Shift を押しながら本当の右下のセルをクリックすれば選び直せます。
切れている場所を、画面で見つける
かけ直しても、行を足すたびに同じことが起きます。
原因のほうを消しておくと、次からは起きません。
次の操作は範囲に色を付けるだけで、中身は変わりません。
Excelが「1つの表」と見ている範囲を出す
- 表のいちばん左上、見出しのセルをクリックします。
途中の行を押さないでください。切れ目より下を押すと、下の断片だけに色が付きます。 - Ctrl と Shift を押しながら、半角の を押します(Shift を押しながら「け」のキー)。テンキーの を使うときは Shift は要りません。
- 色が付いたところが、Excelが1つの表と見ている範囲です。
マウスだけでやるなら、[ホーム]タブの[編集]にある[検索と選択]を押します。
[条件を選択してジャンプ]→[アクティブセル領域]→[OK]の順です。
別のセルをクリックすれば色は消えます。データは変わりません。
色の付き方と、いま起きていることの対応です。
| 画面で起きていること | 原因として多いもの | 読むところ |
|---|---|---|
| 途中の行で色が止まる | その次の行が、表のどの列も空になっている | 空の行をなくす |
| 右側のいくつかの列に色が付かない | 途中に、どの行も空の列がある | 空の列をなくす |
| いちばん下の行まで色が付く | 範囲は取れている。かけたときの選び方が足りなかった | 上の結論の手順 |
| いちばん下の1行だけ、いつも残る | 絞り込んだ結果だけを数える式が表の中にある | いちばん下の1行だけ残る |
| 絞り込むと行が抜ける。▼が思ったように働かない | セルが結合されている | セルの結合を外す |
| 行を足すたびに、また切れる | 範囲は付けたときのまま | テーブルにする |
空の行をなくす
「空白行があると切れる」とよく言われますが、条件はもう少し細かいものです。
切れるのは、その行が表のどの列も空になっているときです。
1つの列にでも何か入っていれば、そこでは切れません。
だから、空白のセルがぽつぽつあるだけなら原因ではありません。
そこを埋めても直りません。
逆に「空白行なんて無いのに切れる」ということも起きます。
ふだん見ている左の数列だけでなく、表のいちばん右の列まで横に見てください。
どの列にも何も無い行が1つあれば、そこで切れています。
直し方は2つあります。
その行に何か入れる。
いちばん安全で、消すものがありません。
切れている行のいちばん左のセルに、何か1文字入れてください。
これだけで、その先の行までつながります。
同じことが何度も起きる表なら、いちばん左に通し番号の列を作っておく手もあります。
列を足すには、いまの左端の列番号を右クリックして[挿入]を押します。
見出しの行には「番号」などの名前を入れます。
その下の2つのセルに1と2を入れ、その2つを選び、選んだ枠の右下の角を下までドラッグすれば続きが入ります。
行ごと消す。
行番号を右クリックして[削除]を選びます。
Ctrl と Z を押せば元に戻せますが、保存して閉じたあとは戻せません。
消す前に、[ファイル]→[名前を付けて保存]で別の名前のコピーを作ってください。
消す前に、絞り込みが残っていないかも見てください。
見出しのボタンがじょうごの形に変わっている列があるか、行番号が飛んでいれば、隠れている行があります。
その状態で行を消すと、思ったとおりの結果になりません。
先に[データ]タブの[フィルター]を押して外してください。
月ごとの区切りとして、わざと空の行を入れてある表もあります。
その空きが要るなら、行はそのままにして、結論の手順で範囲を自分で選んでください。
直ったかどうかは、もう一度 Ctrl と Shift と * で見られます。
いちばん下の行まで色が付けば直っています。
空の列をなくす
同じことが横にも起きます。
どの行も空の列があると、そこから右の列には▼が付きません。
見た目を整えるために列を1つ空けている表で起きやすい形です。
その列の見出しのセルに何か文字を入れると、右の列までつながります。
中身を使わない列なら「予備」でも構いません。
まったく使っていない列なら、列番号を右クリックして[削除]でも直ります。
⛔ 消す前に、その列に何も入っていないことを確かめてください。
絞り込みが効いていると隠れた行の中身は画面に出ませんが、削除は隠れた行にも及びます。
先に絞り込みを解除してから確かめてください。
Ctrl と Z で戻せますが、保存して閉じたあとは戻せません。
列を空けたまま使いたいときは、結論の手順で範囲を自分で選んでください。
いちばん下の1行だけ、いつも残る
絞り込んだ結果だけを数えたり合計したりする式(SUBTOTAL)を表の中で使っていると、
いちばん下の1行が範囲から外れることがあります。
どの条件で絞り込んでもその行だけが残るなら、これに当たります。
通し番号の列をこの式で作っている表で起きます。
その式が入っている列が表の端にあるなら、その列を外して選び直すと直ることがあります。
結論の手順で範囲を選ぶときに、いちばん下の行まで確実に入れて選ぶことも試してください。
セルの結合を外す
結合したセルは、Excelからは1つのセルに見えます。
そのため、絞り込むと結合の2行目から下が結果に出てこないことがあります。
見出し行が結合されていると、▼そのものが正しく働きません。
結合されたセルを選び、[ホーム]タブの[セルを結合して中央揃え]の下向き矢印を押します。
出てきた[セルの結合を解除]を選びます。
解除すると、入っていた値は左上のセルだけに残り、ほかのセルは空になります。
横に結合していた場合は左のセル、縦なら上のセルに残ります。
空になったセルには、上のセルと同じ値を入れ直してください。
入れ直す前なら Ctrl と Z で結合のある状態に戻せます。
保存して閉じたあとは戻せません。心配なら先にファイルのコピーを作ってください。
行を足すたびに切れるなら、テーブルにする
テーブルにすると、下に行を足したぶんだけ範囲が伸びます。
見出しには最初から▼が付きます。
毎月行が増えていく表なら、これが最後の手当てになります。
テーブルにする
⚠️ この操作は表の見た目を変えます。色と縞模様が自動で付きます。
印刷の体裁が決まっている表や、他の人と共有している表では、押さないでください。
- 表の中のセルを1つクリックします。
- Ctrl と T を押します。[テーブルの作成]の画面が出ます。
- 出ている範囲が自分の表と合っているかを見ます。ずれていたら、その画面のまま表全体をドラッグして選び直します。
- [先頭行をテーブルの見出しとして使用する]にチェックを入れて、[OK]を押します。
マウスだけでやるなら、[ホーム]タブの[テーブルとして書式設定]から見た目を1つ選びます。
戻すときは、順番を間違えないでください。
テーブルをやめる
- 表の中をクリックします。[テーブルデザイン]タブが出ます。
- 先に[テーブルスタイル]の一覧をいちばん下まで開いて、[クリア]を押します。色と縞模様が消えます。
- そのあとで[範囲に変換]を押します。「テーブルを標準の範囲に変換しますか?」と出たら[はい]を押します。
⛔ 先に[範囲に変換]を押さないでください。
押すと[テーブルデザイン]タブごと消えるので、[クリア]に行けなくなり、色と縞模様が残ります。
戻すと、見出しの▼も一緒に消えます。
絞り込みを使うなら、結論の手順でかけ直してください。
絞り込みが最後まで効くようになると、同じ相手が何行も入っていることに気づくことがあります。
そちらをまとめる手順は顧客リストの名寄せをExcelだけでやる手順にあります。
確認した範囲
- Windows版のExcelの話です。Mac版やブラウザーの中のExcelでは、タブやボタンの名前が違うことがあります。
- [テーブルデザイン]タブは、表の中のセルを選んでいるときだけ出ます。
- 空の行や空の列が壁になるのは、範囲を自分で選ばずにフィルターを押した場合の話です。自分で選んだ範囲なら、途中に空の行があっても最後まで効きます。
- いちばん下の1行だけ残る症状は、絞り込み用の式が関係している例として知られているものです。ほかの原因で同じ見え方になることもあります。
- テーブルにしていない表で、行を足したときに範囲が伸びるかどうかは、表の作りによって変わります。

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