保存せずに閉じたExcelを取り戻す|「回復」に何も出てこないとき

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この記事に出てくる言葉
  • 自動回復 … Excelが決まった時間ごとに、作業中の中身を裏で控えておく仕組み。初期設定は10分ごと
  • 自動保存 … OneDriveなどに置いたファイルを、Excelが自分で上書きし続ける別の仕組み。画面の左上にスイッチがある
  • 上書き保存 … いま開いている中身で、元のファイルを置き換える保存。Ctrl と S を押しても同じ
  • バージョン履歴 … OneDriveやSharePointが、そのファイルの過去の中身を残しておく仕組み

結論:まだ保存しない。[ブックの管理]を開く

今すぐやること

⚠️ 順番があります。先に保存すると、残っていたものが片づけられることがあります。

  1. Ctrl と S を押さないでください。この記事の手順が終わるまで、上書き保存はしません。
  2. 画面の左に「ドキュメントの回復」という縦長の一覧が出ているなら、まだ閉じないでください。
  3. 一覧に名前が並んでいるなら、名前の右の矢印から[名前を付けて保存]を選びます。ここで戻れば終わりです。
  4. 一覧が出ていないなら、失った作業のファイルを開きます。ここでも Ctrl と S を押さないでください。一度も保存していないならExcelを開くだけで進めます。
  5. [ファイル]タブを押し、[情報]を選びます。
  6. その画面の「ブックの管理」のところに「今日◯時◯分(保存しないで終了)」のような行が並んでいたら、それを押します。
  7. 行が並んでいないときは、[ブックの管理]のボタンを押し、出てくる[保存されていないブックの回復]を選びます。
  8. 中身が戻っていたら、上に出る帯の[名前を付けて保存]で、別の名前を付けて保存します。
  9. 消えた状態のまま上書き保存してしまった人は、下の「上書き保存してしまったときは、別の道になる」へ進みます。

手順8をやらずに閉じると、また消えます。開いただけでは残りません。

帯に[復元]しか無いときは、押すといま開いているファイルがその中身に置き換わります。
中身を見てから押してください。

[情報]に[ブックの管理]が見当たらなければ、[ファイル]→[開く]→[最近使ったアイテム]と進みます。
その画面の下のほうに[保存されていないブックの回復]があります。

ここに何も出てこなかった人は、この下へ進んでください。

戻ってきたなら、ここで終わりです。
何も出てこなかったなら、そもそも控えが作られていなかった可能性があります。
消えた状態のまま上書き保存してしまった人は、下の「上書き保存してしまったときは」から読んでください。

何も出てこないのは、条件から外れているから

Excelは、開いているブックの中身を決まった時間ごとに裏で控えています。
これが自動回復と呼ばれるものです。
「[ブックの管理]から回復できます」と書く記事は多いのですが、成り立つ条件までは書かれていません。
自動回復は、いつでも何でも控えているわけではありません。

閉じたときの状況一覧に出るか
開いてから10分たたずに閉じた出ないことが多い。控えが1回も作られていない
[保存しない]を押して閉じた設定が入っていれば、最後の1回分だけ出る
[保存]を押して正しく閉じた出ないことが多い。ただし上書き前の時刻が残っている場合がある
閉じてから4〜5日たったまず出ない。古いものから消えていく
自動回復のチェックが外れていた出ない

10分というのは初期設定の値です。
30分作業していたなら、最後の控えは20分か30分の時点のものになります。
全部は戻らず、途中まで戻ることのほうが多くなります。

自分の設定は[ファイル]→[オプション]→[保存]で見られます。
ただし、ここでチェックを入れ直しても、いま失ったものは戻りません。
設定は次回のためのものなので、この記事の最後に置いてあります。

上書き保存してしまったときは、別の道になる

保存せずに閉じたのではなく、消えた状態のまま保存してしまった場合です。
まず、上の手順5をもう一度やってみてください。
[ファイル]→[情報]の「ブックの管理」に、上書きする前の時刻が残っていることがあります。
その行を右クリックして[バージョンを開く]を選ぶと、その時点の中身が開きます。
自動回復のチェックが入っていれば、ここで戻れます。

そこに何も無ければ、Excelの外の控えを見ます。
OneDriveなどが持っている過去の中身の一覧が「バージョン履歴」です。
Windowsが自分で取っておいた控えから戻すのが「以前のバージョン」です。
どちらが使えるかは置き場所で変わるので、先に置き場所を見ます。
エクスプローラーでそのファイルのあるフォルダを開き、上のアドレス欄を見てください。

アドレス欄の見え方使えるもの
OneDrive の文字が入る。雲の印が付くバージョン履歴。30日分残ります
Teams や SharePoint から開いたバージョン履歴。残る量は会社の設定によります
\\ で始まる。または Z: のような割り当てられたドライブ以前のバージョン。サーバー側で用意されていれば使えます
C: で始まる、自分のパソコンの中以前のバージョン。控えを取る設定が入っていれば使えます

バージョン履歴から戻す

  1. エクスプローラーでそのファイルを右クリックし、[バージョン履歴]を押します
  2. 過去の日時が並びます。戻したい日時の右にある[…]を押します
  3. [復元]を押します

Excelで開いたまま探すこともできます。
[ファイル]→[情報]と進み、[バージョン履歴]を押すと、画面の右側に同じ一覧が出ます。

以前のバージョンから戻す

  1. エクスプローラーでそのファイルを右クリックし、[その他のオプションを確認]を押します
  2. 出てきた一覧の[以前のバージョンの復元]を押します
  3. 日時の並んだ一覧から1つ選び、[開く]を押します
  4. 中身を確かめ、[ファイル]→[名前を付けて保存]で別の名前を付けます

手順3で[復元]のほうを押すと、いまのファイルがその中身に置き換わります。
どちらが新しいか分からないうちは、[開く]で中を見てから決めてください。

「利用可能な以前のバージョンはありません」と出たら、この道は使えません。
控えを取る仕組みが動いていなかったということなので、待っても増えません。
その場合は、次の「それでも出てこないとき」へ進んでください。

それでも出てこないとき

Excelの中に残っていないなら、Excelの機能で出せるものはもうありません。
ただし、作り直しに入る前に、その日のうちに当たれる場所があります。

  • メールに添付して送っていないか。送信済みのフォルダを見ます
  • チャットや社内の掲示板に貼っていないか
  • 印刷した紙が手元に無いか。数字を打ち直すだけなら、そのほうが速いことがあります
  • 誰かに渡していないか。相手の手元にコピーが残っています
  • ファイルごと消えたなら、ごみ箱を見ます

ファイルが消えたのではなく、どこに保存したか分からないだけのこともあります。
その場合は あるはずのファイルが検索で出てこないとき を見てください。

この症状を調べると、データ復元ソフトの案内が多く出てきます。
あれはディスクから消えたファイルを探す道具です。
保存していない作業は、Excelが自動回復用に書いた分しかディスクにありません。
その分が置かれるのは、上の手順で見にいった場所です。
自動回復のチェックが外れていたなら、その分がそもそも書かれていないので、ソフトを買っても出てきません。
チェックが入っていたのに出てこないなら、書かれたあとで消された可能性があります。そこはソフトの守備範囲ですが、上書きされていれば戻りません。

ファイルごと消してしまった場合は、これとは別の話です。
その場合は、まずごみ箱を見てください。ここから先は、この記事では扱っていません。

次に同じことが起きないように

⚠️ ここから先は、いま失ったものには効きません。

  1. [ファイル]→[オプション]と進み、左の一覧から[保存]を選びます
  2. 「次の間隔で自動回復用データを保存する」にチェックを入れ、その右の数字の欄を5分などに変えます
  3. 「保存しないで終了する場合、最後に自動回復されたバージョンを残す」にチェックを入れます
  4. [OK]を押します

間隔を短くすると、そのぶんExcelが控えを作る回数が増えます。
行数の多いブックでは、控えを作るあいだ画面が少し止まることがあります。

大事な表を作り始めるときは、まず名前を付けて保存してから中身を入れると後が楽です。
一度も保存していないブックは、一覧に「Book1(Unsaved-…)」のような名前で並びます。
いくつも残っていると、どれが探しているものか分かりません。

確認範囲

  • 2026年9月6日時点の内容です
  • 控えは4日ほどで消えるとされていますが、いまの公式ページでは確かめられませんでした。1週間前のものは、まず出てきません
  • Windows版のExcelと、Windows 11のエクスプローラーの画面をもとにしています
  • 押す場所の名前は、Excelの版や設定によって少し違うことがあります
  • 自動回復の一覧に何が出るかは、閉じ方と設定によって変わります
  • Mac版のExcelと、ブラウザーで使うExcelは扱っていません
  • ファイルが壊れて開けない場合のことは、この記事では扱っていません

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