この記事に出てくる用語
- 索引(インデックス) … 検索を速くするためにWindowsが作る一覧表。名前・置き場所・中身が載っている
- Windows Search … その索引を作り、検索に答えている機能。裏で動いていて目に見えない
- 前方一致 … 「その文字で始まるもの」だけを探すやり方。「請求」で「未請求」は出ない
- 部分一致 … 「その文字がどこかに入っているもの」を探すやり方。「請求」で「未請求」も出る
- 共有フォルダー … 会社のサーバーなど、ネットワーク越しに複数人で使うフォルダー
- コマンドプロンプト … 文字で指示を出す黒い画面
結論:探したい文字の前後に半角の * を付ける
今すぐ試すこと
探したい文字の前と後ろに半角の * を付けて、エクスプローラーの右上の検索欄に打ちます。
*前野*
「請求書控え202506」なら *請求書* という要領です。
名前の一部でよく、途中から打っても構いません。
* は日本語入力をオフにして打つ半角の記号です(Shift+「け」の位置)。
これで出たなら、ファイルは最初からそこにありました。探し方が合っていなかっただけです。
Windowsの検索は、何も付けずに打つと「その文字で始まるもの」しか探しません。* を前後に付けると「どこかに入っていれば拾う」やり方に変わります。
この記事はファイルの名前で探す場合の話です。* を付けても出ないときは下の表へ。
| 症状 | 疑う原因 | 読む場所 |
|---|---|---|
| そのファイルだけ出ない。ほかの検索はできる | 打ち方(いちばん多い) | 原因1 |
前後に * を付けても、そのファイルだけ出ない | 置き場所が索引に入っていない | 原因3 |
| 昨日まで出ていたのに、今日は何も出ない・検索欄が固まる | 検索の機能が止まっている | 原因2 |
| 共有フォルダーのファイルが出ない | その場所が索引に入っていない | 原因3 |
原因1:何も付けないと「その文字で始まるもの」しか探していない
検索欄に打った文字は、そのまま使われるわけではない
Windowsは「索引」という一覧表を作っておき、検索のときはそれを見て答えています。
この一覧表には、名前だけでなく置き場所や中身も載っています(あとで効いてきます)。
打った文字はそのまま照合されず、中で別の形に組み立て直されます。
これが「出るはずのものが出ない」の正体です。
テスト用に「前野町ビル近隣.txt」を作って調べた結果です。
| 検索欄に打った文字 | 中でどう変わるか | 「前野町ビル近隣.txt」は |
|---|---|---|
前野 | 「前野」で始まる語を探す | 出ない |
前野* | 同上(後ろに付けても変わらない) | 出ない |
*前野* | 「前野」を含むものを探す | 出た |
名前:~"*前野*" | ファイル名に「前野」を含むものを探す | 出た |
何も付けないと前方一致で、打った文字で「始まる」ものしか探しません。
後ろに * を付けても、何も付けない場合と同じです。
そして* を前に付けたときだけ、部分一致に切り替わります。
「* を前に付けても効かない」と書いてある解説も見かけますが、前に付けたときに部分一致になります。
ただし、検索欄の中でどう処理されているかは公開されていません。
画面の動きから言えるところまでの話です。
日本語の名前は、人間の感覚とは違う区切られ方をしている
同じファイルに、いろいろな語で前方一致の検索をかけました。
| 打った文字 | 結果 |
|---|---|
前 野 ビル 近隣 ビル近隣 | 出た |
町 前野 前野町 野町 | 出ない |
人間なら「前野町/ビル/近隣」と区切りたくなりますが、Windowsはそう区切っていません。
「前」と「野」は引けるのに、「前野」でも「前野町」でも引けず、「町」ですら引けません。
つまり、区切りの位置は外から見えないし、予想もできません。
だから区切りを当てにいかず、* で区切りごと無視します。
これは故障ではないので、索引を作り直しても直りません。
関係ないファイルが大量に出るときは、名前以外も探している
探す対象を指定しないと、Windowsは名前だけでなく置き場所や中身も探します。*語* という打ち方も例外ではありません。
デスクトップ内のフォルダーに置いた4ファイルを デスク で検索した結果です。
| 探す対象 | 結果 |
|---|---|
| 指定なし(既定) | 4件すべてが出た |
| ファイル名だけに限定 | 1件だけ(名前に「デスクトップ」が入っているもの) |
4件全部が出たのは、置き場所が「デスクトップ」だったからです。
名前で探しているつもりでも、置き場所が引っかかります。
これを避けるのが次の書き方です。
名前:~"*前野*"
| 部分 | 意味 |
|---|---|
名前: | ファイル名だけを探す(置き場所や中身は見ない) |
~"..." | 引用符の中を、そのままの文字ではなくあてはめの型(パターン)として扱う |
*前野* | 探したい文字。前後の * が「含む」を作っている |
「前野」を探したい文字に置き換えます。記号はすべて半角です。
⚠️ 前後の * を省かないでください
名前:~"前野" と * を外すと、名前がぴったり「前野」のものだけを探す形になり、「前野町ビル近隣」は出ません。
打ち方の手順(まとめ)
*語*の形で打つ(例:*前野*)。語は名前の一部でよく、途中からでも構いません- 件数が多すぎたら、
名前:~"*語*"に切り替える(ファイル名だけを探します) - 打つ文字は短くする。長く打つほど、覚え違いがあったときに外れます
- それでも出ないなら、ファイルはそこに無いか、その場所が索引に入っていません。原因3へ
原因2:検索の機能そのものが止まっている
昨日まで出ていたものが今日は何も出ない、検索欄が固まる、という型です。
ファイル側ではなく検索の機能側が止まっています。上から順に試します。
手順1:パソコンを再起動する
Windows Searchは裏で動いているので、再起動で動き出すことがよくあります。
確認: デスクトップにある、確実に存在するファイルを *語* の形で検索して、出るか見ます。
手順2:Windows Searchを再起動する
手順
- Ctrl+Shift+Esc を押す(タスクマネージャーが開きます)
- 左側の一覧から「サービス」を選ぶ
- 名前の列から「WSearch」という行を探す(名前順なので下の方です)
- その行を右クリックして「再起動」を選ぶ。動いていない場合は押せないので「開始」を選ぶ
確認: 「状態」の列が「実行中」になればOKです。数分待ってから検索し直します。
手順3:索引を作り直す
ここまでで直らないなら、索引が壊れているかもしれません。
手順
注意: 作り直しは数時間かかることがあり、その間は結果が不完全になります。
急いでいるときは、後半の総当たりのほうが速いです。
- 設定を開く(Windowsキー+I)
- 左側の「プライバシーとセキュリティ」をクリック
- 「Windows の検索」をクリック
- 下の方の「検索場所をカスタマイズする」をクリック(「インデックスのオプション」の窓が開きます)
この項目が画面に無いときは … 同じページの「ファイルを検索」が「拡張」になっています。「クラシック」に切り替えると現れます(終わったら戻して構いません) - 窓の下の「詳細設定」ボタンをクリック
- 「インデックスの設定」タブの「トラブルシューティング」欄にある「再構築」をクリック
- 確認の窓が出たら「OK」
確認: その窓の上部に「インデックスの作成は完了しました。」と出れば終わりです。
原因3:その場所が索引に入っていない
索引はパソコンの中の全部の場所を載せているわけではありません。
載っていない場所のファイルは、名前が合っていても検索に出ません。
共有フォルダーは、自分のパソコンの索引に入っていない
会社のサーバーなどの共有フォルダーは、初期設定では索引の対象外です。
画面下のタスクバーの検索欄は索引から答えるので、共有フォルダーはまず出ません。
- エクスプローラーで、その共有フォルダー自体を開く
- 開いた状態で、画面右上の検索欄(「〇〇の検索」と薄く書いてある欄)に
*語*の形で打つ
フォルダーを開いてから検索すると、索引に無い場所でも、その場で1つずつ確認する方式に切り替わります。
そのぶん時間はかかり、画面上部に進み具合の帯が伸びます。
富士通のFMVサポートも、索引が無い場所の検索は表示に時間がかかると案内しています。
確認: 帯が最後まで進み切るのを待ちます。途中で閉じると、確認されていないフォルダーが残ります。
それでも出ないときは、後半の総当たりが共有フォルダーにも使えます。
サーバー側の設定で挙動が変わることもあり、そこは自分では直せません。続くようなら情報システム部門に相談してください。
この節は手元で試せていません
用意できたのは自分のパソコン1台だけで、会社のサーバーは試していません。
Windowsの仕様とメーカーのサポート情報にもとづく説明です。次の節と総当たりの節は手元で確認済みです。
自分のパソコンの中にも「対象外の場所」がある
初期設定の索引は、デスクトップや「ドキュメント」「ピクチャ」などが中心です。
Dドライブ(「PC」を開いたとき、Cドライブの隣に見える2つ目の保存場所)や、Cドライブ直下に自分で作ったフォルダーは入っていないことがあります。
確かめ方: 設定 → プライバシーとセキュリティ → Windows の検索 → 検索場所をカスタマイズする、の順に開きます。
「含まれる場所」の一覧に、探しているファイルの置き場所があるかを見ます。
- 一覧に無い場所を探すとき … そのフォルダーを開いてから右上の検索欄で探せば対象になります
- いつも探す場所なら … その窓の「変更」を押し、その場所にチェックを入れて「OK」で索引に追加できます
- パソコン全体を対象にするなら … 同じ設定ページの「ファイルを検索」を「拡張」に切り替えます
- 会社のパソコンの場合 … 変更できないことがあります。エラーになったら次の総当たりでしのいでください
それでも出ないとき:コマンドで総当たりする
ファイルがパソコンの中にあるなら、この方法で見つけられます。
索引を使わず実際のフォルダーを開けていくので、索引の壊れも対象外も関係なくなります。
コマンドで総当たりする手順
- Windowsキーを押しながら R を押す
- 開いた小さな窓に
cmdと打って Enter。黒い画面が開く - 次の1行を打って Enter(記号はすべて半角。日本語の部分だけ入力をオンにします)
dir "C:\*前野*" /a /b /s
書き換える場所はこの2つだけです。
| 書いてある部分 | 意味 | 自分の場合どうするか |
|---|---|---|
C:\ | 探す範囲の起点 | 書き換える。Dドライブなら D:\。自分のファイル置き場だけなら C:\Users\〇〇(〇〇は黒い画面に最初から出ているユーザー名)。共有フォルダーなら \\サーバー名\共有名。迷えばそのままでよい(時間はかかります) |
前野 | 探したい文字の並び | 書き換える。名前の一部でよく、語の途中でもよい |
前後の * | 「ここに何が来てもよい」という印 | そのまま残す |
/a /b /s | 隠しファイルも含め、フォルダーの中を全部たどり、置き場所の形で表示する指定 | そのまま残す |
結果の見方: 1行に1件ずつ C:\Users\〇〇\書類\前野町ビル近隣.txt の形で置き場所が丸ごと出ます。
開き方: その行をなぞって選び、Ctrl+C でコピーします。
エクスプローラーのアドレス欄(画面上部の、今いる場所が書いてある欄)に貼り付けてEnterで開きます。
入っているフォルダーを開くなら、末尾のファイル名(最後の \ から後ろ)を消してからEnterです。
出なかったとき
- 「ファイルが見つかりません」 … その範囲には無いということです。起点を
D:\など別のドライブに変えます - 「アクセスが拒否されました」が混ざる … システム用の場所を覗けなかっただけなので無視できます
- それでも出ない …
前野の部分をもっと短くします。文字が短いほど取りこぼしは減ります
予防:名前の付け方で防げることと、防げないこと
予防にはあまり期待しないでください。
すでにあるファイルの名前を付け直す必要もありません(*語* で引けます)。
Windowsが名前をどこで区切るかは予想できません。
「前野町ビル近隣」は「前野町」が名前の先頭にあるのに、前野町 では引けませんでした。
「先頭に置けば引ける」とは言えないということです。
名前の付け方でできるのはこの程度です。
- 検索で打ちそうな語(案件名・相手先・種類・日付)を名前のどこかに入れておく(例:
前野町ビル_近隣調査_20260822)。名前に入っていない語では探せません - 空白や「_」で区切っておくと、人間が目で見て読み取りやすくなります(検索で引きやすくなるわけではありません)
確実なのは、名前の工夫ではなく *語* という打ち方のほうです。
まとめ
- 出ないときは、まず探したい文字の前後に半角の
*を付ける(例:*前野*) - 何も付けないと前方一致。後ろに
*を付けても変わらず、効くのは前に付けたときです - 関係ないものが大量に出るときは、
名前:~"*語*"でファイル名だけに絞る - 何を検索しても出ないなら機能側の問題。再起動 → Windows Searchの再起動 → 索引の作り直し
- 共有フォルダーや索引の対象外の場所は、そのフォルダーを開いてから右上の検索欄で探す
- それでも出ないときは、コマンドの総当たり(
dir "C:\*語*" /a /b /s)


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